事務所ニュースNo.276 2016.4.1 TOPへもどる 前号 次号

確定申告が終了

 所得税の確定申告が、3月15日に無事終了しました。2月からは、土曜日も日曜日もなく休日返上でしたが、事務所に依頼された案件については、一部消費税を除き終了でひと安心です(消費税は3月31日が申告と納付期限です)。
今年の申告では、皆様のご協力をいただき電子申告(e-Tax)に大々的に取り組みました。電子申告は、提出は確かに便利ですが、その結果を確認するために確認書を印刷しましたが、これが想定外の枚数の多さです。噂によると、税務署においても電子で申告をした申告書を「改めて印刷をして審理する」とのことです。税理士事務所と税務署双方で膨大な用紙が使用されることになります。コンピュータ社会なのになぜか、壮大な「ペーパーロス」が行われています。なお、電子申告の事後処理として、お預かりをしている書類の内、医療費の領収証などの一部分については、後日に税務署より提出を求められることもあるので当面の間、当事務所でお預かりをしています。
 さて、申告が終わり改めて申告書を見直しその結果、計算誤りや控除額の誤りなどを発見した場合、どうしたらよいのでしょうか?その誤りの内容により、以下の手続きが必要です。

 ①所得計算などを誤り、過大に税金を納付した、あるいは還付金額が過小の場合

 この場合は、過大な税金などを戻す手続きが必要です。
27年分・26年分・25年分・24年分・23年分の5年間について是正を求めることができます。必要な書類としては、領収証や請求書、帳簿などの写しを添付して 「更正の請求書」 を提出して還付請求することです。
更正の請求書は、税務署の窓口にあります。(手続き的には法人税や消費税なども同様)

 ②所得計算などを誤り、税金を少なく納付、あるいは還付金額が過大の場合

 見直しをした結果、誤りを発見した場合はできるだけ早めに 修正申告書 を提出しましょう。自主的な修正申告には加算税が減免(10%⇒0)されます。
 なお、残念ながら申告が3月15日までにできなかった場合(期限後申告)も同様に、自主的な期限後申告の場合も加算税(無申告加算税)が減免(15%⇒5%)されます。この場合も、できるだけ早めに計算をして申告書を提出します。

 ③税務署から書類が送られてきた場合

 税務署では、提出をされた申告書について「添付漏れとなっている書類はないか」 「計算誤りはないか」などの第一次チェックを行います。その結果、書類不足や計算誤りがあった場合は、「不足書類の請求」や「計算についての見直し」を求める文書を発送します。
 これらにより自身で申告書を見直した結果、誤りを発見した場合などは、修正申告書を提出すると自主的な申告書とみなされ、②と同様に加算税が減免され賦課されることはありません。
 それ以外にも、「差押え予告通知書」や「調査の連絡」など様々な書類が郵送されます。中には無視をしても差し支えないものもありますが(ごく少数です)、多くは、対応を求められる書類です。いずれにしろ、税務署から送られてきた書類は、速やかに当事務所までご連絡をいただきますようお願いします。

 ④期日までの納付をわすれた場合

 税金の納付の期日は、所得税が3月15日・消費税は3月31日です。万一、期日までの納付を忘れるなどした場合は、なるべく早目に納付することをお勧めします。なお、振替納税を利用されている方は、4月20日(所得税)・4月25日(消費税)が振替日となります。
 納付期限(3月15日・3月31日)より2ヵ月間は2.8%、それ以降は9.1%の延滞税が加算されるので注意が必要です。

消費税増税? 先送りor実施

 2017年4月に予定されている消費税 10%増税についての先送り発言があちらこちらから出てきています。先日は、「国際金融経済分析会合」において、安倍首相をはじめとした政府要人などが、アメリカコロンビア大学教授より「消費税増税を先送りするよう」提言を受けている姿がTV報道されました。
 先の国会で、多くの憲法学者などが「安全保障関連法(戦争法)は違憲である」と国会内外で発言していたことについては徹底して無視・非難。自己弁護のためには、経済学者を集めて「国際金融経済分析会合」を開催し、そのうえわざわざ外国の学者を招聘し意見を聞く姿には違和感を感じえません。
 そもそも、経済のデフレ脱却ができていない以上増税は論外ですし、デフレ脱却できていないのはアベノミクスの失敗ではないでしょうか。
 安倍首相は、「リーマンショックや大震災級の事態が起こらない限りは、消費税は増税をする」と繰り返し述べているが「国際金融経済分析会合」などの状況を見ていると、増税先送りの環境作りを始めたのではないのかともとれます。

通勤途上に早咲きの桜の木が2本あります。先日の通勤途上にふと見上げると、桜の花の間に見事なウグイス色の小鳥が多数いました。
小さなウグイスとピンクの桜の花びらの見事さに春を感じました。

(吉田)


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