前代表社員長崎真人自分史
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第一部】第十八話 野の花は枯れず(10
 
第17話 野の花は枯れず台湾共産党の花・謝雪紅女史
 第一部「失われたわが故郷」を締め括るに当たって、幾つか書き残したい事があります。そのひとつ「2.28民変」に関連して、どうしても書き落とす事が出来ないのが、謝雪紅女史の事。
 
台湾現代史に深く刻まれた彼女の生涯
 謝雪紅は(1901年)日本統治下の植民地台湾で、最下層の貧民の女子として生まれ、戦前の過酷な条件の中で(1928年)台湾共産党の創立に参加し、その指導者に選ばれた。
 植民地である事、その最下層の貧民、まして女性である事。更に、日本内地においてさえ、戦時下、総ての人民が軍国主義の絶対的な圧制に苦しめられた時代である。想像を絶する条件の中で、彼女は、労働運動、農民運動を組織し、民族的な資産家・インテリまで巻き込む広範な戦線を作り上げ、「台湾文化協会」の支え手として、日本の敗戦を迎えるまで、台湾人民の中に深く根を下ろし、巧妙で、頑強な地下活動を続けた。