前代表社員長崎真人自分史
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第四部】第一話 湘南商工会事務局員として「民商攻撃」に直面()
 
 選挙事務所長の仕事は、応援に来てくれた仲間のポスター張り、ビラ配りの手配。候補者カーの運転手の確保とコースの選定。そして結構多かった来客の応接。忙しく夜寝る間も削るようだった。

 不思議な出会いは、台北高校で同窓だったK君(現東北大学名誉教授)がひょっこり事務所を訪ねてくれた事。彼も私がいることを承知で来たのではなかったようで、驚いていた。20年近い再会だった。それも党の選挙事務所で再会とは、浅からぬ縁というべきだろう。彼は今も藤沢で民主的な市民運動の大事な役を果たしている。
 
 選挙は大勝利だった。民商からの候補・中西国夫氏は、湘南商工会創立以来のリーダーで、地元の信頼が高い人物であったから、5位当選は当然だったかも知れなかったが、土建からの候補との線引きに気を使ったので、2人とも上位当選の結果は、見事と言って良いだろう。
 当選確定の報が、選挙事務所に届いた瞬間、応援に詰め掛けていた青年たちに私は胴上げされた。生まれて初めてのことだった。青年たちは、市内の中規模のメーカーの労組員で民青同盟員。私がかって民青の常任をしていたことを知って、選挙中、親身になって活躍してくれた若い仲間たちだった。涙が出た。